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大阪・泉南地域のアスベスト紡織工場の労働者やその家族、近隣住民が健康被害の責任を国に問い一審で勝訴した泉南アスベスト国賠訴訟の原告団総会が23日、阪南市内で開かれ、早期全面解決に向け国に和解協議の席につくよう求める取り組みを強めることを確認しました。
同訴訟大阪地裁判決(昨年5月19日)は、アスベスト被害の対策を怠った国に50年前から直接の責任があったと認めましたが、国は控訴。今月13日にあった控訴審(大阪高裁)第2回弁論で裁判所は、国に和解の可能性についての見解を次回弁論の進行協議(2月)の場で明らかにするよう求めました。
報告した村松昭夫弁護士は「ついに和解のボールが国に投げられた。早期解決への大きな一歩だ」と評価。▽国の責任の明確化と被害者への謝罪▽正当な賠償▽原告全員の一括解決▽国による解決金の支払い▽原告以外の泉南アスベスト被害者全体の救済―の解決要求を勝ち取ろうと述べました。
元従業員の母を介護している武村絹代さん(53)=岸和田市=は「この裁判がアスベスト被害で苦しむすべての人たちの救済の足がかりになるよう、さらに突き進んでいきたい」と決意を語りました。
同日、行われた新春のつどいで、福山敏博・阪南市長、三原伸一・市議会議長、松本かよこ・泉南市議会議長があいさつ。福山市長は「石綿の町で私も幼いころ石綿の円盤で遊んでいました。国へ要請し、一日も早い解決をみるよう一緒に行動し、支えていく」と話しました。日本共産党の市田忠義参院議員、吉井英勝衆院議員がメッセージを寄せました。
・泉南アスベスト・特集
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2011年1月24日(月)「しんぶん赤旗」